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手根幹症候群 説明図


手根管症候群について

 手がしびれると多くの人は脳梗塞の症状ではないかと心配し脳外科を受診されます。しかしながら手の しびれを起こす病気の中で一番多いのは手根管症候群です。手根管症候群の手のしびれは夜明けや夜間に強く、しびれたときに自分でよく触ってみると、しびれは小指には無いことが分かります。片側だけの肩こりや腕のだるいような痛さで長年悩んでいる方もおられます。進行してしまうとかえって痛みは感じなくなることもありますが、 母指球筋(親指の根っこのところの筋肉のふくらみ)の麻痺が起こり、ものがつまみにくくなります。簡単な診察で診断はつきますが、神経伝導速度検査を行うと診断がはっきりします。
 我慢できないような痛みや筋肉の麻痺がある場合は簡単な手術で治療することができます。小さな切開から手 術を行うこともできますが、当院ではさらに小さな切開で内視鏡を用いて手術します。手術時間は10分程度、局所麻酔で手術可能です。年間70人程度の方が 手術を受けられています。いやな痛みは早くから取れますが、感覚の鈍さが回復するのには数か月かかることがあります。親指の筋肉が回復するにはもっと長期間かかることがありますので、親指を他の指と向き合わせてつまみやすくする手術をあわせて行うこともあります。

切開前
切開中
切開後

(左から、切開前・切開中・切開後)



ばね指 説明図

ばね指について

 指には指の関節を曲げる屈筋腱というものがついています。その屈筋腱は指を曲げる時に腱が浮き上が らないように腱鞘で押さえられています。この屈筋腱と腱鞘との間に炎症(腱鞘炎)が起こると刺激のために腱が厚く硬くなったり、腱鞘が厚くなって、結果と して腱の動きが悪くなります。これを無理して動かそうとするとコキコキトと引っかかるようなバネ現象が起こります。これをバネ指と呼びます。
 原因として手をよく使うことで発症しますが、どちらかというと女性に多く特に妊娠時、産後や更年期に起こることが多い疾患です。関節リウマチや糖尿病でも発症します。小児では先天性で腱鞘の入り口で親指の屈筋腱がこぶのように大きくなってバネ現象が引き起こさ れることがあります。
 治療については、通常はステロイドの腱鞘内注射で症状がおさまりますが、良くならない場合は手術をして腱鞘を切開します。
 当院では注射針で皮膚に穴を開けその穴から特殊なメスを用いて切開します。局所麻酔で5分程度の手術時間でで行えます。皮膚を縫わなくて いいので48時間後には水が使えます。年間80人程度の方がこの手術を受けられています。

ばね指 手術

(腱鞘を切開する際の様子)